フローサイトメトリー解析
サンプル : 全血 または PBMNC(Peripheral Blood MonoNuclear Cell, 末梢血単核球)
A. 全血(Whole Blood, WB)
抗凝固剤 : 0.1% EDTA-2K または3K塩(Caキレート剤) または
ヘパリン、クエン酸ソーダ(ACD)
赤血球溶解液 : 0.83% NH4Cl溶液 室温で約10分間
B. PBMNC
・リンパ球分離溶液(Ficoll-Conray)を用いた比重遠心分離法で分離
・比重 1.077の分離液に血液を重層
・分離単核球を洗浄液で1〜2回遠心洗浄する
・抗体染色・洗浄液: 0.1%NaN3, 1%FCS添加PBS溶液
II.ヒト末梢血の抗体染色法
A. ヒト全血法
1. 抗体5ulをFalcon tubeに入れる。(型番末尾が-71, -73の製品は20ul)
2. 全血100ulを添加する。
3. 軽く攪拌する。 (Vortex Mixer等)
4. 室温、暗所で15分間抗体を反応させる。
5. 室温に戻した2mlの赤血球溶解液を加え、Vortexで攪拌後、室温、暗所で10分間保つ。
6. 300xgで、室温で5分間遠心する。
7. 上清を吸引除去する。
8. 2mlの抗体染色・洗浄液を加え、軽く攪拌する。
9. 300xgで、室温で5分間遠心する。
10. 上清を吸引除去する。
11.0.3mlの抗体染色・洗浄液を加え、ナイロンメッシュ(100メッシュ/inch程度)で濾過した後、フローサイトメーターで測定する。
(保存は4℃(冷蔵庫内)または氷中で行う。)
B. ヒトリンパ球分離法(単核球法)
1. リンパ球分離溶液を用いて比重遠心法で単核球を分離する。
2. 抗体染色・洗浄液で2回、遠心洗浄し、1 x 107 cells/mlに懸濁させた単核球浮遊液を調製する。
3. 抗体5ulをFalcon tubeに入れる。(型番末尾が-71, -73の製品は20ul)
4. 1 x 107 cells/mlの単核球浮遊液を、100ul添加する。(106 cells/tube)
5. 軽く攪拌する。 (Vortex Mixer等)
6. 4℃、暗所で20分間抗体を反応させる。 氷中では25〜30分間
7. 約2mlの抗体染色・洗浄液を加え300xgで、4℃で5分間遠心する。
8. 上清を吸引除去する。
9. 約2mlの抗体染色・洗浄液を加え軽く攪拌後、300xgで、4℃で5分間遠心する。
10. 上清を吸引除去する。
11. 0.5mlの抗体染色・洗浄液を加え、ナイロンメッシュ(100メッシュ/inch程度)で濾過した後、フローサイトメーターで測定する。
( 保存は4℃(冷蔵庫内)または氷中で行う。)
III. マウスリンパ球の抗体染色
1. 脾臓や胸腺よりリンパ球を取り出す。
2.抗体染色・洗浄液で2回、遠心洗浄し、1 x 107 cells/mlに懸濁させた細胞浮遊液を調製する。
3. テストチューブに1 x 107 cells/mlの単核球浮遊液を100ul分注する。
(106 cells/tube)
4.抗体(0.25ug〜1ug)を添加する。
5. 軽く攪拌する。 (Vortex Mixer等)
6. 4℃、暗所で20分間抗体を反応させる。 氷中では20〜30分間。
7.約2mlの抗体染色・洗浄液を加え300xgで、4℃で5分間遠心する。
8.上清を吸引除去する。
9.2mlの抗体染色・洗浄液を加え軽く攪拌後、300xgで、4℃で5分間遠心する。
10.上清を吸引除去する。
11.0.5mlの抗体染色・洗浄液を加え、ナイロンメッシュ(100メッシュ/inch程度)で濾過した後、フローサイトメーターで測定する。
(保存は4℃(冷蔵庫内)または氷中で行う。)
抗体染色の種類
1. 直接法
蛍光標識抗体を用い、1段階で染色
・フローサイトメトリでは検出感度が高いため、蛍光標識抗体があればこの方法で染色することが多い。
・特にマルチカラー染色を行う時はこの方法を用いる。
2. 間接法
精製抗体 + 蛍光標識抗マウス(ラット)抗体
・検出感度が高くなるため免疫組織染色で使用することが多い。
・抗原量が少なくて検出しにくい時はフローサイトメトリでも利用する。
・または蛍光標識抗体が無い時はこの方法に依らざるを得ない。
3. ビオチン・アビジン法
ビオチン標識抗体 + 蛍光標識アビジン(ストレプトアビジン)
・検出感度が高くなるため免疫組織染色で使用することが多い。
・抗原量が少なくて検出しにくい時はフローサイトメトリでも利用する。
アビジン : 卵白中の蛋白質でビオチンと高い結合力を有する。
ストレプトアビジン : 放線菌が作るアビジン様蛋白で、非特異的反応が少ない。